LRTとは?

LRT(Light Rail Transit)とは『次世代型路面電車』と称されています。車両や軌道に新しい技術が取り入られている次世代の軌道系交通システムです。以下に挙げる特徴から、道路交通を補完し、人と環境にやさしい公共交通として再評価されています。

LRTの特徴

  • 低床式車両(歩道とほぼ同じ高さ)
  • 低振動・低騒音
  • 道路上を走行する(急曲線も走行可能)
  • 優先信号により定時性・速達制に優れている
  • その他公共交通機関との連携が向上する
  • バス・自動車に比べてCO2排出量が少ない
  • 需要に応じた列車編成が可能

なぜ総社市にLRTが必要なのか?

LRTを導入、それに伴って新たな駅を新設することで、現在、総社市が直面している様々な問題を解決することが可能になります。

①踏切問題をなくす!
~ 踏切を横断にかなりの時間がかかり、南北の隔たりになっている。~

  • 中心市街地を南北に分断している
  • 踏切横断が渋滞、混雑、事故を引き起こす原因になっている
  • JRでは踏切の新設、拡幅を行わない方針

LRT導入

  • 踏切問題を解消できる
  • 信号を設置することで横断の待ち時間が短縮する
  • 南北の行き来が格段に便利になる


東総社駅西側の踏切の現状

桃太郎線は中心市街地を南北に分断しています。それによって生活に様々な支障をきたしています。中でも踏切問題は深刻です。現状の踏切では幅が狭く、横断にかなりの時間がかかります。そのため、渋滞・混雑・事故を引き起こす大きな原因となっています。しかし、JRでは新たな踏切の設置や、踏切の拡幅は行わない方針です。LRTを導入すれば、踏切だったところは交差点になり、信号が設置されます。交差点になれば道路の拡幅も容易で、信号になることで横断にかかる待ち時間も大幅に短縮できます。南北の行き来が格段に便利になることが期待されるのです。


↑人・路面電車・車が共存する街並み
【神奈川県 江ノ島電鉄】

↑併用軌道の上を車両が走行
【大阪府 阪堺電軌上町線】

なぜ、LRT導入で踏切問題が解消するのか?
~ 専用軌道から併用軌道に変えよう。~

LRTを導入するためにはまず、線路の軌道を変えなければいけません。現在の桃太郎線の軌道は専用軌道(※1)です。このままでは、車両・人の侵入が禁止されているので、踏切が必要になり、線路周辺が混雑してしまいます。

そこで、LRT導入に伴って軌道を専用軌道ではなく併用軌道(※2)にする必要があります。併用軌道にすれば、フェンスが不要になり、人や車両が軌道上に侵入できます。これによって踏切だったところは信号機を設置した交差点になります。信号機を設置することで、横断の待ち時間が大幅に短縮でき、線路周辺の混雑、踏切での渋滞・事故の解消が期待されます。LRT・車両・人が共存する街づくりを進めることが、中心市街地の活性化の大きな鍵を握っているのです。

※1 専用軌道…線路専用の土地の上に敷設された軌道
※2 併用軌道…道路上に敷設された軌道

②中心市街地をより便利に!
~ 駅まで歩いて行ける地域を広げよう。~

一般的に、駅やバス停などから半径500m以内の地域を交通便利地域と呼びます。現状の桃太郎線の駅間距離は、それぞれの駅を中心とした交通便利地域が孤立しています。これでは中心市街地の活性化に繋がっているとは到底言えません。これからの高齢社会では公共交通機関の利用者は増加します。そこで、公共交通を今以上に充実させる必要があると考えます。
LRT導入に伴って新駅を作り、交通便利地域の拡大を図ります。更に、運行本数も大幅に増やしていきます。通常を15分間隔にし、利用者の多い時間帯は7~8分間隔にします。また、デマンドタクシーやバスなどの公共交通との連携が密接になることで、更に利便性が向上します。LRTを中心とした公共交通ネットワークの形成することで、中心市街地の活性化が可能になります。

新駅を作り交通便利地域を拡大する。

③空洞化に歯止めを!
~ 中心市街地(東総社駅周辺)の空洞化に危機感を。~

東総社駅の乗車人数は年々減少しています。中心市街地の人口の空洞化が進んでいることを表しています。現在、総社市で人口が増加している地域は、常盤地区・山手地区です。これは、駅南区画整理事業・東総社中原線などの基盤整備が行われた結果、人口増加に繋がったと考えられます。このように、まず人口を増加させるためには、区画整理や道路整備が必要不可欠なのです。よって、LRT導入に伴って、中心市街地の区画整理・再開発も同時に行います。綺麗で住みやすい街にすることで、中心市街地の定住人口の増加に大きく貢献できると確信を持っています。

④高齢者・障がい者に優しい街に!
~ バリアフリー化を進めよう。~


ホームを挟んでLRTとバスが連絡を取り合う

現在の桃太郎線では電車とホームの間に隙間や段差があり、高齢者や障がいを持つ方には大きな問題となっています。LRTは低床式車両となっていて、ノンステップで乗降車が可能です。車椅子での乗降車もスムーズに行えます。また、電車と違い、静かで揺れの少ない室内環境で、利用者に身体に負担をかけにくい乗り物です。また、ワンステップでデマンドタクシーやバスへの乗り換えも可能になります。高齢社会の中では、高齢者が豊かで元気な生活を送っていくことが、街の活性化に繋がると思います。LRTは高齢者や障がいを持つ方の、手軽で身近な移動手段となることが期待されます。

⑤観光客を呼び込もう!
~ 外国人観光客のニーズに対応しよう。~

近年、多くの外国人観光客が来日しています。その外国人観光客を呼び込み、交流人口を増やすことが総社市の活性化に繋がると考えました。彼らは自転車を利用して観光することを好みます。そして、吉備路エリアにはサイクリングに適したスポットが多くあります。そこで、LRT車両では自転車の持ち込みを許可し、積極的に外国人観光客の誘致をしていきたいと考えています。また、現在、注目を集めているLRT自体が総社・吉備路エリア観光の柱になり得ます。外国人観光客だけではなく、国内観光客の誘致にも活躍してくれるでしょう。

最後に…

LRTの導入は、公共交通の乗客を大幅に増加させ、併せて各駅周辺の再開発を促進します。総社市を更に発展させる大きなチャンスになるのです。将来を見据えて「桃太郎線全体のために」、総社市民として関心を持ち、総社市民としての思いを主張していきましょう。LRTと共に未来型の街づくりを実現させましょう。