令和6年10月29日,30日に,文教福祉委員会の行政視察として東京都葛飾区と千葉県匝瑳市を訪問し,両自治体の先進的な取組を学びました。
 

学校外の温水プールを活用した水泳指導について  東京都葛飾区

葛飾区では,小学校において改築や学校プールの大規模改修が必要となった学校及び屋内温水プール活用の意向のある学校から学校外プールの活用へ移行するという方針のもと,温水プールの活用が実施されました。受入体制が整わない場合のプール整備も視野に長期的な計画を策定され,さらに,検証のため教員と児童に対してアンケートを実施され興味深かったです。一番懸念される移動手段については,路線バスや徒歩で可能であるところは,やはり,都市部であるから可能なのだろうと感じました。ただ,児童のアンケート結果の中で,否定的(楽しくない,よくない)な意見の割合が増えているところは大きな課題であろうと思いました。

本市でも,プールの老朽化は問題となっており,今回の視察は大変参考になるものでした。ただ,本市では活用できる民間の屋内プールが2つしかなく,これでは足りないのではないか,特に移動については,徒歩で利用できる学校が限られてしまうことや路線バスがないことなど,多くの課題があると思いました。さらに,本市には小規模校が周辺部に多くあり,学校規模の適正化についても避けて通れない時期がきています。プールの老朽化の問題だけでなく,学校規模の適正化も併せて検討したうえで,計画的な方針の策定が必要です。

 

学校給食について 千葉県匝瑳市

匝瑳市では,2つあった給食調理場の老朽化に伴い両センターを統合新設して,新調理場を平成26年9月から稼働されました。その後,平成31年からは調理業務を民間委託とされました。特に地元食材を積極的に活用され,日本食や手作り給食の提供などに取り組まれています。また,過去に全国学校給食甲子園で優勝したこともあり,子どもたちからも人気のある給食を提供されているとのことでした。

本市でも,同じように老朽化した給食センターを1つに統合新設し,「給食センターえがお」が令和元年8月から稼働しています。さらに,「地・食べ」公社と連携し,地元食材の活用に努めています。しかしながら,現在の学校給食への地元野菜の活用状況を確認しようと総社市のホームページを見てみましたが,令和4年度のページを最後に更新されていませんでした。さらに,本市では今年度から中学生の給食費が無償化されています。無償化になることで,生徒だけでなく,保護者も給食の内容や食育に対する関心がなくなってしまうのではないかと危惧されます。より一層の食育や栄養指導などの取組が求められていると感じました。

 

今回の行政視察で学んだこと,感じたことを活かしながら,今後の本市行政の課題解決に向けて注力してまいります。